インターンシップとは
インターンシップについて、関係者間で共通した認識、定義が確立しているわけではなく、「経済構造の変革と創造のための行動計画」(平成9年5月16日閣議決定)及び「教育改革プログラム」(平成9年1月24日文部省)に示されたように、インターンシップとは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」として位置づけられています。
もともとは1906年にアメリカのシンシナティ大学においてスタートし、アメリカにおいては1960年代後半から本格的に普及しました。アメリカでは、実施期間及び実施形態など様々な選択肢が用意されており、学生の多様な就業観の醸成や産学の交流の拡大など大きな成果をあげるに至っています。アメリカの学生は就職期が近づくと、インターンとして一定期間体験入社をして希望職種の実務を体験し、そのうえで入社の意思を固めていきます。
日本の産業界でも、数年前からインターンシップの導入を検討してきていましたが、就職協定の廃止や国、地方自治体などの推進によって、現在では幅広い業界で実施されるようになっています。学生を送り出す側の大学でも、カリキュラムのひとつとして授業などに組み入れる単位化の傾向にあります。
インターンシップは、学生にとっては企業の現場を実体験し、幅広い経験を得るための貴重なチャンスです。また、企業側にとっては多様な人材を発掘し、早期に採用できる手段でもあり、採用におけるミスマッチを減らす手段として活用されはじめています。学生、企業、そして大学の三者にメリットがあるものになるにはまだまだ時間はかかりそうですが、確実に日本でも根付きはじめています。
各社の受入期間は一週間から一カ月程度で、アメリカ企業より短いものとなっています。実施学年は、採用直結型の場合には3回生・修士1年が圧倒的に多く、実施期間は夏休みで1〜2週間が主流になっています。また、形態は一つではなく、インターンシップを大学の授業科目に組み入れて実習などを単位取得の対象と位置づける場合もありますし、大学とは無関係に企業や団体が実施するインターンシップに学生が参加する場合などがあります。
インターンシップの具体的メリット
インターンシップによるメリットはそれにかかわる主体(例えば大学や企業など)によってさまざまですが、私たち学生にとってはどのようなものがあるのでしょうか?具体的にあげてゆくと次のようなものがあるでしょう。
興味のある企業で就業体験をおこなうことで、「企業」に対する理解が深めることができる。
自分の将来のキャリアプランを考えるきっかけになる。
実際に働いている社会人、同じような目的意識を持っている学生など、幅広い人脈を築くことができる。
社会体験を通して、何を大学で学ぶかを見出し、大学生活をより有意義なものにする。
以上のようにインターンシップはさまざまなメリットを私たち学生にもたらしてくれます。
しかし、一方で最近は、インターンシップが単なる就職や採用の道具とみなされることもしばしばです。
しかしこれは学生の人間的な成長を真に導くものにはなりえないと考えられます。
インターンシップのメリットは、それが「自己実現のためのきっかけ」となり「自己に眠る潜在的な可能性」を見出すということだといえるのではないでしょうか。
インターンシップとアルバイトの違い
一言で言うとその目的とするところがが違うということです。インターンシップは、アルバイトのようにお金を稼ぐためだけに働くのではなく、実務能力、実社会への適応能力の向上、自らの適性やキャリアに対する意識の明確化を見据えて仕事をしていくというところに違いがあります。従って、バイトと業務内容自体に違いがない場合もあります。
例えば、同じ「塾講師」の仕事でも、日当を得るためだけならば、それは「アルバイト」になり、将来教師になりたくて、「人にものを教えるということはどういうことかを本格的に体験したい」という気持ちで仕事をする人にとっては、それもある種の「インターンシップ」になると言えます。ですから、どのような目的意識を持ってインターンシップをするかが非常に重要になってきます。
その差は簡単にまとめると次の通りになると言えるでしょう。
○ アルバイト
経済的な価値観に重きをおいたパートタイム労働。 (例)テスト採点、コンビニ、工事作業、家庭教師など。
安価な労働力として経済価値のなかで機能しています。
学生にとっては、自身の都合に合わせた責任の余りない労働として学業のかたわら古くから行われています。
○ インターンシップ
基本的に「学習・就業体験・社会体験」に力点がおかれます。
将来の職業選択にむけて、職場体験あるいは将来にむけたキャリアアップ・適性判断といった、実践体験の価値にウエイトがおかれています。
インターンシップの形態
インターンシップには、様々な形態のものがあります。それを簡単に分類すると以下のようになります。

企業体験型
将来勤めてみたい会社など、特定の企業、団体の勤務体験を通してその企業の特質や社会的な役割、自己の価値観との適合度などを体験してみる。
職業体験型
特定の職種に限定し、専門的業務のアシスタントなどを通してその職業を実際体験する。
労働体験型
体験型で人格形成に役立つことを目指す。取り立てて、大学の実習や職業選択といった目的をもたない、いわばアルバイト的なものがこれに属する。
企業研修体験型
企業経営や企業の実際活動に研修生として参加しながら、包括的、網羅的に企業の実際活動を研修する。経営者の経営哲学などを体験的 に学ぶ。
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