高齢者の医療政策には医学的知識が必要なのか?
  高齢者の医療政策の何を研究しているかによりますが、臨床的な場合はそれなりの専門知識が必要かも知れませんね。日本医師会でも現場の医師たちが政策に関心を持ち出していて「日本医師会総合政策研究機構(JMARI)」という機関を発足させています。私の個人的な私見ですが、医療政策を研究するにはそれなりの医学的知識は持っていた方が役立ち、また見方も広がると思いますよ。
日本医師会総合政策研究機構 http://www.jmari.med.or.jp/

 障害について
  医学辞典を引くと「障害=疾患」とされています。医学的には疾患(malady)とは、病的な条件下における生命現象をさします。健康な固体には生理的な構造と機能が備わり、その大枠 を保持していくところに健康な生活があるといえます。病的な条件下には、機能面の異常にとどまるものから、生体構造の歪み、変豹とともに深刻な機能の障害に至るものまで、様々な異常な生命現象が現れるとされています。 医学的には難しい語句が並んでいますが、私の私見では、障害というものは何か劣っているというものでは決してなくその人が精神的に自由を保持していれば障害ではないと思いま す。私は、視力が悪くコンタクトをしていますが、これも言いようによれば障害であり、それをコンタクトで補っているだけのことです。しかし、私はこれを障害だとは思っていません。足が不自由で車椅子に乗っている人が障害をもっていると考えるかはその人が考えるべきだと思います。障害を持った方が困っているときは、「障害で困っているから助ける」のいう考えで はなく「人が困っているから助ける」という発想が求められると私は思います。これは、私の個人的な意見で決して他人に強要するつもりはありません。もしかしたら私の意見が大変失礼なものであるかもしれません。「ある人はこのように思っていた」という程度に感じておいていただければ幸いです。 世間では介護保険や高齢者医療が注目を集めていますが、現場の医師たちの中には知識が十分あるとは言えない人も多いと思います(無論、中にはすばらしい知識の持ち主も大勢います)。大学のカリキュラムの中にそのような科目が入っていない(私の場合)ことも問題かもしれませんね。医療の専門家といわれる医師も障害などについてもっと真剣に勉強するこ とが望まれていると思います(無論、これも勉強している人は大勢います)。

 新興感染症と再興感染症について
 

1995(H7)年、クリントン大統領が議長を務めるアメリカ政府の科学技術会議の委員会“Committee on International Science,Engineering and Technology Policy”が「Emerging and Re-emerging Infectious Diseases」に関する報告書を発表しました。この報告書は、「新興感染症」と「再興感染症」という概念を定義した最初の公文書とされています。これによると、新興感染症とは「1995(H7)年から数えておよそ20年以内に新しく発見された病原体による感染症」であり、再興感染症とは「その20年間の間に、一度または既に制圧されたと思われていた感染症が再び流行しはじめたもの」とされています。 また、WHOでは「World Health Day 1997. Emerging Infectious Diseases. Global Alert,Global Response,1997」において、新興感染症を「かっては知られていなかった、新しく認識 された感染症で、局地的に、あるいは国際的に公衆衛生上問題となる感染症」とし、再興感染症を「既知の感染症で、既に公衆衛生上の問題とならない程度までに患者が減少してい た感染症のうち、再び流行しはじめ、患者数が増加したもの」と定義しています。 新興感染症には下記のようなものがあります。
1976(S51)年 アメリカ レジオネラ症、クリプトスポリジュウム症 ザイール エボラ出血熱
1977(S52)年 韓 国 ハンタウイルス症
1980(S55)年 イタリア D型肝炎 日 本 HTLV−1による成人T細胞白血病
1981(S56)年 アメリカ AIDS
1982(S57)年 アメリカ O157
1991(H3)年 ベネズエラ ベネズエラ出血熱
1992(H4)年 インド 新型コレラ(O139ベンガルによるコレラ)
1994(H6)年 ブラジル ブラジル出血熱
再興感染症に関しては結核、ペスト、コレラなどが挙げられます。 なお、1999年4月より施行された「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」では新興感染症のことを「新感染症」としています。「新興・再興感染症」という日本語はまだ統一的に使用されているものではないということです。

世界保健機関(WHO) 1997年版レポート http://www.who.ch./whr/1997/exsum97e.htm


 WHOについて
 

WHO(World Health Organization「世界保健機関」)は1946(S21)年にアメリカニューヨークで開催された国際保健会議が採択した世界保健機関憲章(1948年4月7日発効)によって設立された保健衛生の分野における国際機関です。本部はスイスのジュネーブに置かれ、アフリカ、アメリカ、東地中海、ヨーロッパ、南東アジア、西太平洋の6つの地域事務局を持 ち、189ヵ国が加盟しています。日本は西太平洋地域(WPRO、地域事務局:マニラ)に所属しています。WPROは27カ国、準加盟国1からなり、現在の地域事務局長は日本の尾身 茂博士です。 WHOは現在約5100人の職員を抱えていて、その総責任者である事務総局長は、Gro Harlem Brundtland博士(元ノルウェー首相、医師)です。なお、前任は日本の中島 宏博士でし た。 WHOは国連の経済社会理事会(ECOSOC)とは協力関係を保ちながらも、国連本体とは別途に加盟国を持ち、分担金を賦課することのできる専門機関として位置づけられています。 補足ですが、WHOの予算は2年制(現在1998-1999年度)で、その活動財源は、加盟国の義務的分担金(各国の分担率は国民所得などにもとづいて算定される国連分担率に準拠しています)により賄われる通常予算(Regular Budget)と、加盟国および国連開発計画(UNDP)、世界銀行(WB)などの他の国際機関からの任意拠出に基づく予算外拠出 (External-Budgetary Contribution)からなっています。通常予算は、主として職員の給与、会議の開催、医療・保健に関する調査・研究、情報の収集・分析・普及、器材の購入、各国政府に対する助言などに振り分けられます。予算外拠出は、通常予算でカバーできないフィールド・レベルの技術協力などを中心とした事業活動に使用されています。 日本の多くの医療関係者がWHOのミッションに参加しています。また、WHOの分室「WHO健康開発総合研究センター」が兵庫県神戸市にあります。WHO関係の資料はたくさんあると思いますので一度足を運ばれてはいかがでしょうか?

WHO本部(英語) http://www.who.ch/
WHO健康開発総合研究センター(日本語) http://www.who.or.jp/homej/director.html


 罹患率と感染率について
 

「罹患率(morbidity rate)」
ある集団の年間新発生患者数/その集団の年央人口×1,000;100,000
○罹病率ということもあります。罹患率と同義語ですが、強いて区別するなれば前者は病気の数(例えば1人で2つの病気があったり、同じ病気に2回罹れば2件とする)、後者は特定 の患者数(例えば届出患者)ということになります。しかし、実際には両者が混用されているのが実状かもしれません。

「感染率(infection rate)」
ある集団の一定期間内における新感染者数/その集団の観察開始時における非感染者数×100;1,000
○分子の新感染者数には感染後の発病者も含めます。
○分母は非感染者の方がいいですが、分からないときは人口にします(分母が何かを明記する必要があります)。

「死亡率(mortality rate)」
ある集団の年間死亡者数/その集団の年央人口×1,000;100,000
○集団の年齢人口が標準人口に調整していない場合は粗死亡率(crude mortality rate)、調整してあれば年齢調整死亡率(age-adjusted mortality rate)、または年齢標準化死亡率 (age-standardized mortality rate)といいます。


 mgα-TEについて
 

α-トコフェロール当量(α-TE)をmgで表したもので、ビタミンE(トコフェロール)の効力を表示する単位です。


 モルヒネについて−モルヒネって麻薬?
 

モルヒネはモルフィンともいい、アヘンアルカノイドの一つです。アヘン中に含まれていて、麻薬の一種です。無色柱状の結晶で、麻酔・鎮痛・咳どめとして用いられていますがモルヒネ中毒になりやすいので専門医の指導が必要不可欠です。
C17H19NO3、分子量285、融点254℃(分解)、比重1,32(20℃)、比旋光度〔α〕D−132°です。


 肥満度、標準体重の計算について
 

「肥満度計算」
肥満度=現在の体重−標準体重/標準体重×100
(1)−10%以上→やせ
(2)−10%〜+10%→普通
(3)+10%〜+20%→やや肥満
(4)+20%以上→肥満

「標準体重計算」
標準体重(Kg)=身長(m)×身長(m)×22
(1)身長はcmではなくmで。
(2)例)標準体重=1,63×1,63×22=58,5Kg


 インターナショナルユニット(IU;国際単位)について
 

栄養素の量を体内での生理的効果の強さで表す単位で、ビタミンAやDで用いられます。 ビタミンAの場合は1IU=0.3μgREで、ビタミンDでは1IUが0.025μgとなります。